fc2ブログ

怪奇話・怪談・怖い話等

5-4老人の俺?|或る農村を夢に見る【短編怪奇小説】

(他ページは5-15-25-35-45-5)



場所は田畑ではなくて、広い畳の部屋。たくさんの人たちが二列に並んで向かい合って座っている。各々の前に膳が据えられている。

上座に、いつもの夢のごとく「俺と同じ顔をした農民」を見つけた。ただ、ひどく年をとっている。白髪頭だし、顔中しわくちゃだし、背筋はぐにゃりと曲がっている。



そんな風景を宙に浮いて眺めていると、襖が開いて、給仕のような役割の若い女性数人、とっくりをおぼんに載せて入って来た。俺はとっくりを見てうれしくなったが、同時に給仕のような役割女性の一人に見覚えあった。近しい人のような気もするけど、う~ん思い出せない。

各席に酒は運ばれて、リーダーのような青年の音頭で、宴会ははじまった。「俺と同じ顔をした老人」も嬉しそうであり、酒の注がれた皿に手を伸ばした。だがその時、呻き出したのだ。身体は、畳に崩れてしまった。

周囲の人たちは慌てて「俺と同じ顔をした老人」に近づいて、呼びかけたり顔をたたいたりした。でも、「俺と同じ顔をした老人」の意識は戻らなかった。

はっと、俺は目を覚ました。だが、いつもと違って渇きはない。代わりに、見捨てられたような虚しさを感じた。何でだろう?時計を見ると朝の4時。俺は寝なおした。


5-5妙な連絡|或る農村を夢に見る【短編怪奇小説】」へ。



※本ブログの記事は全て著作権によって保護されておりますこと、並びに転載を禁止させていただいておりますことへのご理解をお願い申し上げます。


このエントリーをはてなブックマークに追加

  


◯関連
怪奇話・怪談・怖い話一覧

本blogの全記事一覧










スポンサーサイト