fc2ブログ

怪奇話・怪談・怖い話等

7-5逃げろ-昨日の学祭|自分の記憶を考察する【怪談・短編】

(他ページは7-17-27-37-47-57-67-7)



背筋から全身へと、恐怖を伴いつつ身体を凍り付かせるものが広がる。呼吸が震えてしずらいことで、身体全体が震えていることを知った。相変わらず、彼女は(マネキンは?)じっとしている。意識してか本能によるものか、頭が真っ白になることで正気ギリギリラインは保てていたとも思う。俺はゆっくりと後ずさりをはじめた。騒いだらマネキンは目覚めてしまうような不安も有った。

後ろ手に机や椅子の位置を確認して通路を把握し、マネキンから目を離さず後ずさりを続けた(目を離したらだるまさんがころんだのようにマネキンが近づいて来る不安もあった)。マネキンとの距離は少しずつ広がっていく。今のところ、マネキンは目覚めていない。

やがて、入口扉へとたどり着くと、後ろ手に開けた。廊下に足を踏み出す。俺は、恐怖を行動へ爆発させた。

身体を反転させ、正面を向いて廊下を猛ダッシュした。長い廊下だと感じた。走りつつ振り返って、マネキンが迫って来ていないか焦った。

そのまま棟の入口を出た。

なおも走って、喫煙スペースまでたどり着いた。喫煙スペースに居た者たちは、キャンパス内を猛ダッシュする俺を不審な目で見てきた。俺はその目に、恐怖心も紛れるのだった。


怪奇再来-昨日の学祭を思い出す|或るホラー作家の記憶【怪談・短編】7-6」へ。



※本ブログの記事は全て著作権によって保護されておりますこと、並びに転載を禁止させていただいておりますことへのご理解をお願い申し上げます。


このエントリーをはてなブックマークに追加

  


◯関連
怪奇話・怪談・怖い話一覧








スポンサーサイト